キャンプブームが落ち着いたとはいえ、これからキャンプを始めようという方は依然増え続けています。そしてファミキャン、ソロキャンスタイルで車を使わない徒歩キャン、もしくは手ぶらでいけるグランピングなど様々なキャンプスタイルがあります。それでも根強く人気あるのは車でキャンプ場に行くオートキャンプスタイルです。10年以上私もオートキャンプスタイルですが、キャンプをこれから始められる方によく聞かれることがあります。
軽自動車でキャンプできるんですか?
結論としてはキャンプすることは可能です。ただし、軽自動車のタイプや参加する人数、またキャンプ出来るシーズンが限られます。そこで今回の記事では軽自動車でキャンプに行ってみたいという方のために
- ワゴンタイプの軽自動車
- ルーフボックスは使用しない
- 大人2名、小学生2名のファミリーキャンプ
- 一泊二日の夏休みキャンプ
以上の条件でキャンプしてきた経験、そして私がキャンプインストラクターの知識で学んだことを活かして軽自動車でキャンプする方法を詳しく解説していきたいと思います。
キャンプギアの選定と積載を工夫したら行けました!
軽自動車で行くキャンプの準備
軽自動車でキャンプに行くための手順はこういった流れです。
- 軽自動車タイプを確認
- 目的地と季節とキャンプに行く人数の確認
- キャンプギアの選定
- キャンプギアの積載
こんな流れになっています。それほど難しいわけでもないですよね。それでは詳細を説明していきます。
軽自動車のタイプを確認しよう
軽自動車といってもいろんなタイプがあります。セダン系、ハイトワゴン系、スーパーハイトワゴン系、ワンボックス系、SUV系など幅広い分野があります。
その中でキャンプができる軽自動車タイプはラゲッジスペースや室内空間が広めのワゴン&ワンボックス系がおススメです。最近の軽自動車はキャンプギア積載を意識した仕様もあるので、事前に車の確認をしましょう。今回私はハイトワゴン系となるワゴンR(2003年4月モデル)でキャンプをします。
乗車定員は4名、室内寸法は1765×1260×1305mm、一般的な軽ワゴン車です。キャンプギアを積み込むラゲッジスペースは1200×450㎜なので、ぎりぎり我が家のクーラーボックスが入るサイズでした。
キャンプギアの中で一番かさばるクーラーボックスやテントなどが積めるか検討するためにも事前にラゲッジスペースの確認をしましょう。
目的地と季節とキャンプに行く人数を確認しよう
目的地となるキャンプ場のサイトレイアウト、距離を確認します。軽自動車は移動距離が長くなると運転手・同乗者ともに疲労度が高くなり、せっかくの楽しいキャンプが疲れただけだった~となりかねません。できれば近場、そして車を横付けできるオートサイトかフリーサイトを選択した方が良いです。
初めてのキャンプはトラブル回避のためにも近場が安心ですよ
何度かキャンプを重ねて慣れてきたら遠征も可能になります。今回私は宮城県の吹上高原キャンプ場を目的地としました。車乗り入れ可能なフリーサイトで広大な敷地が魅力的なキャンプ場です。
自宅~キャンプ場まで300㎞くらいあり移動時間は3~4時間程度ですが、キャンプ慣れしていると苦にはなりません。ETCがあれば高速道路移動も楽になります。またキャンプに行く季節ですが、寒い時期はシュラフや防寒着など必須となります。ところが軽自動車でキャンプするのであれば、この必須ギアがかさ張ります。ソロスタイルなら積載量多くなるので対応可能ですが、ファミキャンは厳しいです。つまり、軽自動車ファミキャンは初夏~初秋に行うのが無難です。
キャンプギアをコンパクト化すればファミキャンも可能ですがコンパクトギアはコストが増大するので予算が厳しいです
また、キャンプの参加人数も確認しましょう。一泊二日分の着替えや食料に影響あります。現地で温泉に入るのであればバスタオルや洗面道具も人数によって変わります。今回私は妻と息子と娘(ともに小学生)の計4名でファミリーキャンプスタイルを計画しました。
キャンプギアの選定
この作業が軽自動車でキャンプするために一番大切な過程となります。キャンプに何を求めるのかは人それぞれ異なりますが、積載容量が小さい軽自動車では積み込めるキャンプギアに限りがあります。そこで私はキャンプするための必要最小限となるギアの選定を行いました。
- タープ:ヘキサタープ
- テント:アメニティドーム(4人用)、ペグ、ハンマー、ペグケース
- マット:コールマンテント用インナーマット
- チェア:SPローチェア×2 子供用チェア×2
- テーブル:ユニフレ焚火台テーブル
- 着替え(一泊)、風呂道具×4人分、雨具
- 調理器具:10インチダッチオーブン、ライスクッカー、フライパン、ケトル、ホットサンドクッカー
- キッチン:スポーク×4、シェラカップ×4、ステンレス皿×4、まな板、包丁、洗剤、スポンジ、食器吊るしネット、ゴミ箱
- 火器:武井バーナー301A、EPIストーブ、プリムスストーブ、ガス4缶(中)
- ライティング:ヘッドライト×4、ケロシンランタン、ランタンハンガー×2
- クーラーボックス:コールマンスチベル・スタンド
- 食材:酒・ドリンク類、油、醤油、塩コショウ、昼夜朝の食材一式
一般的にできるファミキャンスタイルです。こだわったところは、キャンプテーブルをコンパクトテーブルで代用したり火器類が分離収納可能にしたところでしょうか。登山用のバーナーは軽量かつコンパクトなのでとても重宝しています。ただ火器についてはキャンプ用のカセットコンロに置き換えてもいいです。また着替えや風呂道具は100円ショップの衣類収納袋(エア抜きタイプ)を使い圧縮してから大型リュックにひとまとめにしています。焚火台と薪はかさ張ってしまいます。またBBQコンロや炭も同じです。これらは大きなキャンプ場ではレンタルできるのでそれも視野に入れて選定しましょう。
調味料や洗剤などは100円ショップのコンパクト容器に入れ替えると便利ですよ
キャンプギアの積載
選定を終えたら積み込む作業となります。これは全国各地のキャンパーが毎回、思い悩むところです。積み込む際のセンスやテクニックを最大限に活かして満足感を得る。ある意味キャンプのメインイベントともいえるかもしれません。それでは私が意識する積載テクニックは次の通りです。
要点をまとめると、「デッドスペースを無くす」ことです。天地逆にできるギアはひっくり返し、繊維・布系の荷物は隙間に押し込む。形の変わるキャンプギアを回転させて積み込む。これは某組み合わせ系パズルゲームを連想してください。
ゲーム感覚で積載も楽しみましょう!
また、テントやタープを最後に積む理由は現地到着した際に雨降りだった場合は優先的に降ろすことになるからです。理由は後述しますが、キャンプギアの使用頻度も意識して積み込みましょう。そして意外と知られてませんが後部座席のシートや足元も立派な収納スペースです。ファミキャンであれば子どもたちが後部座席に座ると思います。
そこで、後部座席シートにはシュラフを袋から出して重ね敷きするとクッション代わりになりますし、シート間の足元にもギアを置けるスペースがあります。多少は窮屈な思いしますが楽しいキャンプが待っていると思えばきっと苦にならないと思います。それでは実際に私がワゴンRに積み込んだ写真はこちらです。
縦横自在にパズルゲームをした結果、キャンプギアはすべて乗せることが出来ました。積載にかかった時間は20分程度です。キャンプギアを厳選したことにより積み込む数が減ったので、いつもより早かったのが嬉しいですね。そして後方視界もしっかり確保できています。ここでひとつ注意点です。後方視界は必ず確保すること。キャンプギアを積みすぎて後方視界が確保できず事故やトラブルを起こすことがあります。また警察に指導される場合もあります。キャンプは始まりから終わりまで安全安心に楽しむことが一番大切です。くれぐれもムリな積載はしないようにしましょう。
軽自動車でキャンプをしよう!
それではいよいよ設営です。キャンプ場についたら雨模様。これは事前に天気予報で把握していたので雨具を着用し設営します。天候急変もあるので雨具は必ず持っていきましょう。
また、雨設営で優先するのは雨除け用のタープです。先ほども触れましたがこれがタープやテントを最後に積んだ理由です。タープ下にキャンプギアを出せるので先にタープ設営しましょう。
急な雨もあるので先に雨除け用のタープかテントを設営しとくと安心♪
タープを張ってしまえば、あとはテントやギアをどんどん出して設営完了です。設営時間はだいたい1時間弱ですが、いつもよりずっと早いです。軽自動車でキャンプするメリットにもなります
小さな軽自動車からこんなにいっぱいギアが出てくることに感動を覚えます。この時はグルキャンだったのでチェア関係は子どもたちと共にキャンプ仲間のところに移動後でした。設営を終えて、仲間と合流し乾杯。
準備から移動までの疲労もこの一杯で吹き飛びます。仲間たちと共に最高のキャンプを過ごすことが出来ました。
ファミキャンもいいけどグルキャンも最高!
おわりに
今回の記事はいかがでしょうか。軽自動車でキャンプすることは可能であるということがわかりました。
また、キャンプを重ねるたびにグルキャンで刺激を受けたり寒い季節のキャンプに挑戦したい思いが募り、欲しいギアが増えてくると思います。この場合の解決方法はやはりルーフボックス(キャリア)の増設が一番です。
写真は私が乗っていたコンパクトカーに積載したルーフボックスです。この組合せで豪雪地帯で知られる秋田のとことん山キャンプ場に家族で雪中キャンプに行きました。
積載したルーフボックスの他に車専用システムキャリアが必要なので初期費用はかかりますが、車を買い替えてもシステムキャリアの買い替えだけで済むので、ずっと使い続けられます。私も写真のルーフボックスを10年以上使い続けているのでおススメします。
さて、家族4人で一泊二日の遠征キャンプ、軽自動車1台で行くことができました。軽自動車のタイプ確認から始まりキャンプギアの積載まで多くのことを考えて実践することにより、普段のキャンプとは違うコンパクトなキャンプというのを体験できたと思います。何も考えずに実践するキャンプよりも学ぶことが多くキャンプスキルは大きく向上すること間違いなしです。ぜひ、軽自動車だからと諦めずアイデアと工夫を駆使してキャンプに行きましょう。
最後まで記事を読んでいただきありがとうございました!楽しいソトイクライフをお過ごしください。
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