今回は十和田湖生出キャンプ場で雪中キャンプをしてきた記録です。SNSで知り合ったキャンパーさんと二人でソロキャンプをしました。そして三重煙突を使用した薪ストキャンプにも挑戦しました。雪かきしながら設営して、キャンパーさんと乾杯、そして外気温はマイナス10℃まで下がりながらも、テントの中は20℃超えるパワーに驚き、美味い飯に旨い酒と楽しい冬キャンプを満喫してきました。また若干トラブル発生がありましたが、キャンプインストラクターの知識を活かし、まったりと楽しんできた雪中キャンプ記録になります。十和田湖にひとつしかない冬キャンプ場の魅力についてお伝えできればと思います。
Wishさん、生出キャンプ場で雪中キャンプしませんか?
はい!喜んで!!
冬キャンプの心得
ソロ&ファミリー問わず、冬キャンプするためには、いろいろな準備やキャンプギアの購入が必要です。たとえば春から秋のキャンプとはキャンプギアが異なりますし、寒さ対策のためさまざまなテクニックも必要です。
これらはとても大切です。ご検討されてる方はこれらを準備してから冬キャンプに望みましょう。詳細は別記事で解説しています。こちらをご参照ください。
記事内容は私の冬キャンプスタイルです!
十和田湖生出キャンプ場施設紹介【冬季の場合】
今回訪れた十和田湖生出キャンプ場は秋田県鹿角郡小坂町の十和田湖畔そばにあるキャンプ場です。青森秋田をまたがる十和田湖の南岸に位置していてブナ・ミズナラ等の自然林に囲まれた野趣あふれるキャンプ場となります。また通常営業は4月下旬~11月上旬ですが、2021年から試験的に冬季間もキャンプ場を営業しています(2022年時点で11月~1月末まで営業)。今回は冬季営業している生出キャンプ場の施設を紹介します。
十和田湖の南岸にあるブナ、ミズナラ等の自然林に囲まれた快適なキャンプ場。炊事棟 3棟、水洗トイレ 4棟、キャンプファイヤーサークル、売店※キャンプ内の売店では、薪や木炭などの販売のほか、ランタン、毛布、コンロなどの貸し出しも行っています。
自然公園財団 十和田支部 https://www.bes.or.jp/towada/?tag=access
生出キャンプ場はどこにある?
秋田県鹿角郡小坂町の十和田湖畔にあり、交通アクセスは東北自動車道小坂ICから県道で十和田湖方面に向かうか、十和田市方面から国道102号~国道103号と十和田湖沿いに向かうルートになります。近隣にはスーパーや買い物できる商店はありませんので事前買い出しが必要です。
受付はセンターハウス
十和田湖生出キャンプ場の敷地内に車で1分ほど進むとセンターハウスがあります。ここでキャンプ利用の受付を行います。
センターハウス内には管理人室があり、冬キャンプに必要最小限度を補えるレンタル品や物販も扱っています。ただしこれらはあくまでも必要最小限です。冬キャンプ装備は自分でしっかり揃えた方がいいでしょう。またサニタリーは簡易トイレのみです。炊事場は使えませんので各自で水を準備する必要があります。
キャンプ場サイト料金は冬季(11月~1月)はオートサイト区画一泊3000円+入場料500円/一人(2022.12月)となっています。支払いは現金のみで、利用日は金・土・日・祝日のみです。チェックインは12:00、チェックアウトは翌10:00までとなります。 また予約はネット予約のみです。キャンプ場予約サイト「TAKIBI」から予約できます。
天気や降雪状況によっては開放するサイトに限りがあるので、事前にTAKIBIのキャンプ場案内をしっかり確認しましょう。
冬キャンプ経験が多い上級者向けのキャンプ場です
フィールド全体を見渡してみる
フィールド条件は西側を山、東側は十和田湖となっているため、冬に多い西風が吹き抜けることが少なく、冬キャンプに向いた環境です。また冬季営業の十和田湖生出キャンプ場は電源サイトのみを開放しています。各区画サイトに接する道路は除雪されていますが、サイトは基本的に除雪されていません。除雪が必要なキャンパーさんはセンターハウス脇にある除雪道具(スコップやスノーダンプ)を借りて除雪します。
基本的に雪中キャンプはどこのキャンプ場でも除雪作業はありません。雪の上を足で踏み均すか自分で除雪して設営を行いましょう。またサイトから十和田湖はわずかに見えていますがレイクサイドとはいえないロケーションです。
まだ試験的ということもあり、電源サイト(区画サイト)のみの開放となっていますが、いずれはフリーサイトも開放したいと管理人さんから聞きました。
フリーサイトの方が十和田湖がよく見えるロケーションなので、ぜひお願いしますと私からも要望しました。いずれはこちらも利用できるようになるかもしれません。
利用者が増えて新たな雪中キャンプの聖地となればいいですね!
利用できる施設は簡易トイレのみ
冬季営業の十和田湖生出キャンプ場は利用できる施設は簡易トイレのみです。男子トイレ2つ、女子トイレが1つ設置されています。こちらは暖房がないため、子どもや女性には少しハードルが高めです。
また冒頭でも触れましたが、炊事場は使用できませんので、ウォータータンクなどに水を入れて持参する必要があります。
冬キャンプ場は水の凍結を避けるため炊事場を使用できないことが多いです
雪中ソロキャンプ行ってきました!
それでは雪中キャンプのレポートです。今回は2023年1月にTwitterのフォロワーさんである「シロさん」にお誘いいただき、初めてのフィールドである十和田湖生出キャンプ場でソロキャンプです。サイトの予約は2張テントを張れる区画サイトだったので、シロさんに予約をお願いして利用料金を折半する形になりました。
受付したら除雪作業からの設営
センターハウスで受付を終えて始めに取り掛かるのが除雪作業です。雪中キャンプは除雪作業は不要ですが、管理人さんのご厚意で区画の半分が除雪済みだったことから、残り半分をシロさんと協力して除雪作業を行いました。30~40分くらいで設営場所の確保完了です。
作業の途中で様子見に来られた管理人さんからお話をお伺いすると、「除雪してないのか?」と驚かれるキャンパーさんが多いとのことです。でも雪中キャンプを提供しているキャンプ場は基本的にサイトの除雪を行いません。繰り返しになりますが、自分の足で雪を踏み均すなどして設営場所を確保するのが基本です。除雪作業を終えてお互いテキパキと設営しました。
私はサーカスTC、シロさんはサーカスTCコンフォートソロと、偶然にもテンマクデザイン展示会のような雰囲気です(笑)
今回のキャンプスタイル
今回の雪中キャンプ、私は薪ストキャンプです。最低気温はマイナス10℃の予報でしたので、薪ストーブでどこまで温度を上げることができるか試してみることにしました。万が一の場合も考え予備として武井バーナーも持参しました。
ここでトラブル発生
さあ、薪ストーブに火を入れよう!と薪と着火剤を準備して点火しようとしたら、SOTOのガスライターが火が点きません。原因はガスがドロップダウン現象を起こしていました。これは気温が極端に低いことからガスが気化できず点火が出来ない現象です。
ドロップダウン現象を改善するためには、使い捨てカイロで温める又は防寒着の内側ポケットに入れて体温で温めることで解決できます。また、温めるには時間がかかり待っていられないという場合には、予備でマッチを準備しておくことをお勧めします。
気温が低く寒さに震えるなかでガスライターが温まるのを待つのはとても苦痛です。このように、雪中フィールドはどんな状況になるか分かりません。マッチは気温に左右されませんので、ぜひ事前準備をしておきましょう。
いつもは胸ポケットにいれてたのに、すっかり忘れてました~!ドロップダウンさせるなんて雪中キャンパー失格です(汗)
暖房性能は薪ストーブが強い
使えなくなったガスライターの代わりにマッチで薪ストーブを点火しました。しばらくすると炎が安定し幕内が暖かくなってきました。
この時の気温はマイナス6℃でしたが30分くらいで幕内は20℃まで上がりました。今までの経験上、同じ条件では石油ストーブの場合は30分で10℃くらいまでしか上がりません。
また夕暮れから夜にかけてマイナス10℃まで気温は下がりましたが、幕内は20℃以上をキープすることができました。やはり薪ストーブはキャンプ用暖房としての性能は高いと実感することができました。薪ストーブの詳しい内容については別記事でまとめていますので、よろしければご覧ください。
薪ストーブはめんどくさいけど、暖房性能は高い!これからもソロで活用していきたいですね!
カンパイとキャンプ飯
暖房が安定してきたので、シロさんに声をかけキャンプ飯づくりです。今回は私の幕を共有スペースにしました。シロさんから地ビールをいただいてカンパイ!
ビールをたしなみながら、キャンプ談義に花を咲かせました。共通の趣味であるキャンプの話題はとても盛り上がります。あっという間に時間が過ぎ、外は徐々に暗闇に包まれて夜となりました。
お互い素性は分からなくてもキャンプで共感できることが多いので時間は溶けるようになくなっちゃいますよ!
夜の灯りはケロシンランタンを点火しました。灯油を主燃料としたColeman639Cは点火方法はプレヒート方式と若干手間がかかるものの、気温に左右されずガラス火屋から発する遠赤外線は微力ながらも身体を暖めてくれる優秀なランタンです。
灯りを眺めながらゆるりと呑み、どちらからということもなくお互いにキャンプ飯づくり。今回私はモツ鍋を作りました。
味付けは味噌です。雪中キャンプのように気温が低いキャンプでは身体を芯から温めるために煮込み料理を作ります。ゆっくりスロー調理できるので薪ストーブとの相性も良いです。シロさんはMUKAストーブで厚切り牛タン焼きを作っていました。
MUKAストーブは主燃料がガソリンなのでハイパワーかつ気温に左右されません。またガスストーブよりも高火力なので簡易暖房としても使用できる魅力あるストーブです。
以前、同じ性能であるMSRドラゴンフライを所有していましたが手放してしまったので、また欲しくなってしまいました。また厚切り牛タンは柔らかくて、とても美味しかったです。
誰かとキャンプすると物欲センサーが活発化するのはキャンパーあるある~
この後、モツ鍋と牛タン焼きなどを堪能しながらお酒を飲み、締めは中華鍋でチャーハンを作りました。火器は廃盤となったEPIのGSSAストーブ、中華鍋はYouTubeドラマで有名な「おやじキャンプ飯」で販売されたものです。ドラマにハマってしまい去年からキャンプでチャーハンを作るのがマイブームです。
おやじキャンプ飯の中華鍋は2023年に一回り大きいサイズが販売されたので、また買っちゃいました!
お腹は満たされ、お酒もそろそろ尽きてきたので、ここで解散となりました。この後、薪ストーブは薪の継ぎ足しをやめて武井バーナーに切り替えました。
薪ストーブは鎮火に時間がかかるため、武井バーナーの燃焼音をBGMにしてスマホで本を読み、ゆったりとした時間を過ごします。薪も燃え尽きたことを確認し、武井バーナーも消火。シュラフに潜り込み、パサパサとテントに雪が当たる音を聴きながら就寝しました。
暖房火器類は就寝前に必ず消火・鎮火させましょう!
凍てつく朝と撤収と別れ
翌朝、ザザーっとテントを雪が滑り落ちる音で起床。就寝中も雪が降り続き、積雪は一晩で10cm程度でした。
武井バーナーに火を入れて暖まるまでシュラフに籠り、気温が上がり始めたら朝食です。朝食は昨晩のモツ鍋の残りにパックご飯を入れて煮込んだモツ煮雑炊です。
余り物を活用し、暖かいご飯を作ることが出来る私のよくやるキャンプ飯です。シロさんとシェアして美味しくいただきました。朝食を終えたら撤収です。キャンプギアや薪ストーブを片付けて、最後はテントをたたみます。テントは雪で濡れているので帰宅後に乾燥する手間がありますが、これもまた雪中キャンプの醍醐味ですね。
片づけを終えたら、シロさんとお別れ。やや寂しさを感じたものの雪中フィールドでキャンプした満足感を胸に再会を誓い、お別れとなりました。
シロさん、お世話になりました!
まとめ
冬季営業の十和田湖生出キャンプ場。いかがでしたでしょうか?利用できる施設は簡易トイレと電源サイトのみ。水持参という通常のキャンプに比べハードルは高く、マイナス10℃という過酷な環境でしたが、それでも雪の中で過ごすキャンプは非日常体験を味わえる格別なものでした。またフィールドの立地条件に恵まれていることもあり、雪は降るものの強風に吹かれることなく穏やかで過ごしやすかったです。
今回の雪中キャンプではドロップダウン現象の体験、そして薪ストーブの暖房性能の実感と学ぶことも多く、シロさんと一緒にキャンプ話に花を咲かせたり、新たなギアの刺激を受けたりと、とても充実した雪中キャンプでした。テントの設営や撤収する際は何度か管理人さんから声掛けていただいたことも好印象でした。管理人さんのお話によると、現在は試験的運用している冬キャンプは利用者が増えればもっと本格的に運用したい、施設充実やフリーサイトの設置などを行いたいと話していたので、今後も良い雪中キャンプ場に発展していくことでしょう。そして、十和田湖で冬キャンプが体験できる唯一のキャンプ場です。ぜひ皆さんも雪中キャンプされる際には十和田湖生出キャンプ場もご検討ください。
最後まで記事を読んでいただきありがとうございました!
楽しいソトイクライフをお過ごしください。
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