現在も抽選販売のみで入手困難が続く超人気テント。それがサバティカルのスカイパイロットTC。でも性能ってどうなんだろう?デザインはカッコいいけど実は使い勝手悪いんじゃない?といった疑問があるかと思います。そこで私がサバティカル製品抽選応募して1回目で当選した応募方法と、実際にキャンプ場で設営、さらに薪ストーブも設置できるか挑戦してみました。キャンプインストラクターを取得した私の視点でこのテントの性能を分析。そして結論としてスカイパイロットTCは見た目だけじゃなく性能も優れていたテントだったということをこの記事で説明したいと思います。
そもそもスカイパイロットTCってなに?
スカイパイロットTCはサバティカル(SABBATICAL)というメーカーが発売したフラグシップモデルに位置する大型シェルタータイプのテントです。
サバティカル(SABBATICAL)について
サバティカルは「地球そのものを体感し、学び楽しむ」をコンセプトに海外製のキャンプ・登山用品を扱うストア「A&F」がオリジナルテントを販売するために発足したアウトドアブランドです。
サバティカルで取り扱うテントはすべてオリジナリティのあるフォルム、機能性重視でありながら価格を抑えたコストパフォーマンスが高いものばかりです。また製品設計者はテレビの特集でも取り上げられたゼインアーツ代表小杉敬さんです。スノーピーク製品の設計者であることも有名です。そのこともあってサバティカルで販売するテントはどれも人気が高く、現在でも抽選販売のみで入手困難となっています。
「SABBATICAL」は和訳すると「期限のない休暇」
羨ましい言葉ですね!
スカイパイロットTCの性能
サバティカルのスカイパイロットTC(SKYPILOT TC)は同メーカー製品の中でフラグシップモデルに位置づけられています。省スペース設計としながら、サブポールを4本用いてデットスペースを少なくし幕内空間を最大限に確保できる大型シェルターです。また一般ユーザーでも購入しやすい価格設定88000円(2022年現在)なのでコストパフォーマンスが高い幕体として人気です。スカパイロットTCの機能性の代表的な特徴として3つ挙げられます。
- テント生地の素材はTC素材
- 幕内空間を最大限に活かした省スペース設計
- ユーザー満足度が高い独自性のあるデザイン
以上3つがスカイパイロットTCの特徴であり人気の理由です。それではひとつずつ解説していきます。
①テント生地の素材はTC素材
幕の素材はTC素材(コットンとポリエステルの混紡繊維)です。メリットはコットンの特性である遮光性と通気性が優れています。また難燃性が高く、火の粉や熱に強いのがTC素材の特徴です。工夫すれば、薪ストーブを使うことも可能です。他には雨に濡れるとコットンが膨張し、雨の浸入をしづらくする効果を発揮する防水性能があります。デメリットを挙げるとすれば重いこと、そして乾燥させないとカビが生えることですが、大型シェルターはどのメーカーも重量が大きい、そして濡れたテントは素材に関わらず乾燥必須なのであまり気になりません。
TC素材は別名ポリコットンとも呼ばれていて
最近は他キャンプメーカーでも使われることが多くなってきましたね。
②幕内空間を最大限に活かした省スペース設計
冒頭でも触れましたが、とにかく中が広いです。専用インナーテントを併用すれば、ファミリーキャンプで小さな子どもが走り回れる広い空間でキャンプが出来ますし、グループキャンプであれば7~8名の大人がくつろげます。
また、省スペース設計なので一般的なキャンプ場の区画サイトで設営することが可能です。設営に使用する部品が幕体、5本のポール、ペグ、ガイロープのみなので設営が簡単でかつ撤収も含めて時間もかからないのも魅力のひとつです。
③ユーザー満足度が高い独自性のあるデザイン
センターポールから直線で結ぶ四角錐のピラミッドラインで外観の独自性が高く、デッドスペースを極力減らす工夫が各所で施されていて、いろんなバリエーションでアレンジ設営可能なデザインはユーザーの満足度向上させてくれます。
またメッシュパネルやベンチレーション、ビスロンジッパー、ハンガーロープ、巻き上げ式スカートなど細かい仕様もユーザー視点で設計されているので、とても使いやすいシェルターになっています。
価格・性能どちらもバランスよく設計されているので
この時点で人気が高い理由がよく分かりました!
スカイパイロットTCの購入方法は?
購入方法はA&Fの専門店かオンラインショップですが、今も変わらず人気が高く、在庫がない状態が続いているため、オンラインショップの販売ページはずっと売り切れのままです。
物資が滞る現在、生産性の向上はなかなか難しいようです
抽選販売に申し込む
そこで具体的な購入方法は月一回の抽選販売のみとなります。抽選はA&Fの公式LINEアカウントかメールでアナウンスがあるので事前に登録しておき、専用エントリーサイトから応募します。
抽選結果発表日に当選メールが届きますが、この抽選の競争率が非常に高く、入手困難と言われる一番の理由です。繰り返し応募しても落選し続けてる方がいます。
Twitterでも「今回も外れた~!」と
嘆きの声がちらほらと聞こえますね。
サバティカル製品抽選販売の当選確率を上げる方法
そんな人気商品であるサバティカルの抽選販売。私は応募して1回目で当選しました。とはいえ、私にはサバティカルの選考基準が分らないので、なぜ当選したか詳しくは分かりません。ただ最低限これはやっておいた方がいいと思うことがあります。
エントリーシートの中に転売目的の応募を防止するためにキャンプ経験を問われる項目があります。これは応募する皆さんがキャンパーであれば問題ありません。そのまま素直に経験年数を書きましょう。ただ、その他にもう一つ記入する項目があります。エントリーシートの一番下にある【備考】もしくは【要望】など自由記入欄があります。そこを空白で提出せず、「このテントを応募した動機」や「テントが当選したらやってみたいこと」などテントが欲しい熱意を記入しましょう。
これが直接、当選確率に繋がるかは分かりませんが初回で当選した私がやっていたことで、何も書かないよりは効果が期待できるのではないかと思います。ちなみに私が備考欄に下記のようなことを書きました。
サバティカルの当選メールはいつくるの?
私は2022年1月入荷分の抽選に参加しました。サバティカルの公式サイトから応募したのは2022年1月11日でした。
この時、受付完了案内に1月18日18時までに当選メールが届くこと、出荷に関しては1月19日に発送すると記載されていました。このように、受付完了案内に当選メールの案内が記載されているので確認しましょう。そして実際には1月18日13時にメールが届いていたので早ければお昼過ぎには結果が分かると思います。
この時、当選メールツイートを追いかけてみましたが、だいたい15時くらいには当選者全員に届いていたようです。ただし、メールアドレスの誤りなど当選が無効になった場合は再抽選もあり得るので18時までは根気よく待つことが大事です。
スカイパイロットTCを設営してみる
それでは実際にスカイパイロットTCを設営してみましょう。製品はテント本体14.7㎏、ポール5.6㎏、ペグ2.1㎏となり総重量は22.4kgと少し重いです。また今回はインナーテント(画像左端)も合わせて設営します。
また、テントやインナーテントの中に説明書は付属していません。サバティカルの専用ホームページに取扱説明書がアップロードされているので、それを印刷するかスマホに保存して閲覧しながら設営することになります。
YouTubeの設営動画も参考になりますよ
メインポールとサブポールのみの簡単設営
設営方法の概略を説明すると、メインポールを立てて、4点ペグダウン固定、その後サブポールを立てて周囲をペグダウンし、ガイロープで固定する。これだけです。初心者でも分かりやすい簡単な設営方法となっています。
具体的な設営方法については説明書をご熟読いただきたいので割愛させていただきます。設営工程が分かりやすく簡単なので、慣れればひとりでも20分程度、撤収も同じくらいで出来るようになります。
設営撤収時間の短縮はとても大事です。特に雨降りの時はいかに効率よく設営撤収できるかが楽しいキャンプを過ごすための重点項目でもあるので、スカイパイロットTCはこの点でも優れていることがわかります。
スカイパイロットTCに薪ストーブを設置してみる
暖かい季節では不要ですが秋~春の時期は暖房が欠かせません。そこでスカイパイロットTCに薪ストーブを設置してみます。今回設置するのはテンマクデザイン社の【ウッドストーブサイドヴューLサイズ】です。
サイドがガラスになっていて美しい炎の様子が
眺められる素敵な薪ストーブです
テント内で薪ストーブの使用は禁止
ここでまず大前提として各メーカーで薪ストーブの幕内(テント内)使用は禁止されています。
薪ストーブをテント内で使用することにより火事、一酸化炭素中毒などの事故を引き起こす要因となります。場合によっては死亡事故につながるので幕内は使用禁止としています。
コンロの使用による、酸欠や一酸化炭素中毒の危険があるだけでなく、テントに引火することもあります。 これらはいずれも重大事故につながるため、テントの中では燃焼器具類の使用はやめましょう。
日本キャンプ協会 https://camping.or.jp/wp/wp-content/uploads/2020/06/safety4.pdf
私自身は薪ストーブや火器類を幕内で使いますが、リスクを把握したうえで安全を意識して使用しています。当記事はテント内での薪ストーブ使用を推奨するものではありません。使用に起因して生じる結果はユーザー責任であり、当記事では一切の責任を負わないものとさせていただきます。
しっかりリスクを把握したうえで
安全なキャンプを心がけましょう。
またスカイパイロットTCは難燃性のTC素材ですが、煙突に直接触れると熱で溶けます。そこで煙突ガードやサーモバンテージ巻などの熱対策は必須です。事前に準備しておきましょう。薪ストーブの熱対策の詳細は別途記事で紹介したいと思います。
薪ストーブの設置場所と必要なギア
薪ストーブを設置する場所は限られています。それは煙突を出すために前面出入口か側面出入口です。前面を利用する際は私の薪ストーブの構造上難しいので、今回は側面出入口に設置します。そこで障害となるのがサブポールですが代用として手持ちのギアである二股専用ギアとスノーピーク製のポールを用意しました。
それぞれのポール長は210㎝、これを二股化することでサブポールの代用となります。こうすることで側面出入口に薪ストーブが設置できます。実際に薪ストーブを設置してみるとこんな感じになりました。
また私の二股ポールは特殊なので、代用としてDODのフタマタノキワミを使われてることが多いようです。
ちなみにこの時側面部のジッパーは閉められませんので代わりにクリップでテントを仮止めしています(画像右中央部)。クリップは何でもよいですが、なるべくガッチリ止まるものが良いと思います。
テント下部が開いてしまいますが、空気入れ替えも兼ねてると思い、あまり気にしていません。寒さの厳しい真冬の場合にはクリップの数を増やして冷風の吹込みを防ぐことが出来れば、薪ストーブ自体の熱量が高いので暖房力はキープできるかと思います。
薪ストーブとスカイパイロットTC
それではいよいよ点火です。薪ストーブに木を入れ点火すると燃焼音がボボォと響きゆっくりと燃え始めます。
徐々に燃え広がっていく様子がワクワクしますね。幕内での薪ストーブ使用はリスクが伴いますが、雨風に影響を受けることなく炎を眺めることは最高の癒しとなります。
今回、スカイパイロットTCに使用した薪ストーブはテンマクデザインのウッドストーブLです。テント内で使用するためにはいろんな事前準備や工夫が必要です。また薪ストーブの使い方も学んでおくことも大切です。薪ストーブのノウハウをまとめた記事を作成しましたので、ぜひこちらもご参照ください。
ストーブ設置や薪燃料の準備など手間が多いので
スカイパイロットTCの簡易設営と相性抜群です。
まとめ
今回はスカイパイロットTCの仕様と応募方法、そして薪ストーブの設置方法について説明しました。幕体の生地性能が良いことやスカート部、ランタンハンガーなど多くのオプション、設営撤収の簡易さと薪ストーブ設置などのアレンジ使用法が多いことなど機能面は申し分ありません。またこれだけユーザー視点で考えられたテントでありながら、価格が10万円以下というコスパ最高のテントとなっています。つまり結論としてスカイパイロットTCは見た目だけじゃなく性能も優れていたテントだったということが分かりました。
また、今回はスカイパイロットTCの良いところを取り上げましたが、コスパ最高でありながら最強ではないことも実際に使ってみて分かりました。これについては下記のリンク先記事でまとめていますのでご覧ください。
この5つの対策を実施するにより最高で最強なテントに生まれ変わることでしょう。ぜひ楽しいキャンプライフの相棒として抽選に応募され当選されることを心から願います。
最後まで記事を読んでいただきありがとうございました!楽しいソトイクライフをお過ごしください。
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