今回は福島県猪苗代町にある天神浜オートキャンプ場でグループキャンプをしてきました。SNSのフォロワーさんからお誘いいただき、私は妻と5歳息子を連れて参加しました。場所は猪苗代湖に面したキャンプ場で初めての訪問です。天神浜オートキャンプ場の魅力は、どこまでも広がる美しい砂浜と湖の上にドンと構える磐梯山、ロケーション抜群のキャンプ場です。そして今回SNS交流で知り合ったキャンパーさん達は、初対面だけどあっという間に仲良くなり、涙が出るほど笑いあい、素敵な思い出を残すことが出来ました。そこで今回はキャンプ歴10年以上の経験とキャンプインストラクターの視点から、詳しい施設紹介と利用料金そして幼い子どもを連れた片道450㎞の遠征キャンプの内容を紹介し、「天神浜オートキャンプ場」の良いところと改善して欲しいところ、また、小さな子どもと楽しむ遠征キャンプのコツ、そして今回経験して改めて確認できたグループキャンプの魅力などについて解説していきたいと思います。
最高のロケーションそして最高の思い出、これがあるからグルキャンはやめられません!
天神浜オートキャンプ場施設紹介
今回訪れた天神浜オートキャンプ場は福島県耶麻郡猪苗代町の猪苗代湖に面したキャンプ場です。フリーサイトを中心にACサイト、ロッジ、トレーラーロッジ、バーベキュー施設など、キャンプを楽しめる施設です。
キャンプ場のグラウンドはフリーサイト、ACサイトともに砂浜が中心です。また湖畔から少し離れますが林間サイトにもテントを設営できます。
またキャンプ場の営業は通常4月~11月となっており、湖でSUPができるレンタルプランやヨガ体験プラン(有料事前予約制)もあるのでキャンプしながら充実した湖畔レジャーを楽しむことができます。
天神浜オートキャンプ場はどこにある?
福島県猪苗代町中小松四百刈の国道49号線から町道に入るルートです。交通アクセスは国道からもしくは磐越道「猪苗代磐梯高原IC」からのアクセスになります。
また施設周辺には車で5分くらいのところに道の駅猪苗代や車で10~15分でホームセンター等もあるので、キャンプの買い物利用に便利な立地条件になります。
遠征先で忘れ物した際でも購入できるお店が近いのは心強いですよね
予約方法と受付手続き
予約方法は公式ホームページまたはキャンプ場予約サイト「なっぷ」から予約可能です。当日飛び込みでもキャンプすることは可能ですが、人気キャンプ場のため人数制限を超過した場合は入ることができない場合もあります。
キャンプ場の受付は町道沿いの案内板に従いながら車で林間を走ること3分ほどで管理棟に到着します。一度受付をしないとフィールドに入ることができませんので必ず事前に受付を行いましょう。
キャンプ場利用料金は宿泊料(小学生以上)として1人1200円、駐車代(普通乗用車)1台1000円、テント1張1000円(2023年4月時点)となっています。チェックインは9:00~16:00、チェックアウトは翌12:00までとなります。長時間滞在可能な設定です。また管理棟でキャンプ用品のレンタルや薪の販売を行っています。手ぶらキャンプを検討している方は事前にキャンプ場管理者に確認しましょう。
フィールド全体を見渡してみる
フィールド条件は猪苗代湖に面したキャンプ場で、北から南にかけて広がる砂浜のフリーサイトと松林を中心とした林間サイトで構成されています。西側が湖になっているため、風向きが西となった場合は風の影響を強く受けるため、強固なペグダウンが必要です。今回は私が設営したフリーサイトと見学した林間サイトを紹介します。
フリーサイトエリア
フリーサイトは湖畔に面しており、設営場所は自由です。ただし、あまり湖に近づきすぎると風波が強いとき浸水してしまう可能性もあるため、湖から10m程度は離してテントを設営しましょう。また西風の影響を大きく受けやすいうえに砂浜のためペグダウンが効きづらい場合があります。砂地用の強固なペグか、クロスペグ等工夫してペグダウンすることをおすすめします。
林間サイトエリア
林間サイトは松林群の中に設営することができます。メリットは風の影響を受けにくく、日差しも和らぐので設営しやすいのが特徴です。またグラウンドも土に変わるのでペグダウンもしやすく、キャンプ初心者におすすめです。
サニタリースペース
キャンプ場利用者は敷地内に点在する炊事場と管理棟そばにあるトイレを利用できます。炊事場の水は冷水のみです。またトイレ及びコインシャワーは男女それぞれ棟で分かれているため、プライベート空間を確保しています。
そのほかに、ゴミ捨て場や自動販売機等も管理棟そばに設置されています。ゴミについては管理棟で専用のゴミ袋(45L100円)を購入することが利用条件となります。
また管理棟周辺ではフリーWi-Fiが設置されています。管理棟周辺であれば利用可能です。
フリーサイトおよび林間サイトではサニタリースペース利用者は炊事場を除き、ほぼ管理棟周辺に集中しています。特にトイレは管理棟脇にあるため、設営場所が遠くなればとても不便になるので注意が必要です。
サイト設営場所によってはトイレやシャワールームがとても遠くなるのは難点です
家族で遠征グルキャンに行ってきた
それでは2023年5月に天神浜オートキャンプ場でグループキャンプをしてきたレポートです。今回は私とTwitterのフォロワーさんである「Takamamaさん&天さん」にお誘いいただき、「かよこの寝言部屋さん」、「まっちゃんさん」、「キャンベルさん」と5組の家族でグループキャンプです。子ども含め総人数10人を超える大所帯のグルキャンになりました。キャンプ場は関東在住の皆さんと青森の私と中間あたりということで、福島県の評判高い天神浜オートキャンプ場を選びました。週末一泊二日の予定でしたが移動時間が6時間程度と長距離移動のため、前日夜に移動します。今回はファミリーキャンプなので荷物は少し多めです。
ファミリーキャンプは子どもの着替えが多くなるので荷物はやや多くなります
キャンプ前日は仮眠休憩をとろう
青森から福島までは東北自動車道(高速道路)で移動します。5歳のトーヤは初めての遠征キャンプ、そして夜間移動だったのでテンション高めです。「夜のくるまはワクワクする!」と目を輝かせている姿がかわいいです。道中、サービスエリアで食べる夕食は盛岡じゃじゃ麺をいただきました。
普段はなかなか食べる機会の少ない郷土食、遠征キャンプだからできる魅力のひとつです。ご飯を済ませたら車で3~4時間運転してサービスエリアで仮眠休憩。子どもは後部座席、妻と私は運転席と助手席で仮眠します。そして翌朝、国見SAで迎える朝日で目を覚ましました。
車の中で迎える朝、気づけばトーヤも目を覚ました様子。建物に巣を作るツバメを珍しそうに眺めています。旅は子どもにいろんな刺激を与えてくれます。
遠征キャンプは旅と同じで知らない土地の知らない食や風習など、いろんな体験ができるので子どもに良い刺激となります
受付渋滞乗り越え、キャンプ場到着
国見SAで朝食を食べている間に、キャンパーさんたちに連絡。すでに現地到着し、受付は順番待ちで行列ができているとのこと。すんなり9時チェックインできると思い込んでた私はあわてて現地に移動しました。高速道を降りてキャンプ場に続く道路に入った途端に長蛇の列が出来ていました。
さすが人気の高いキャンプ場です。キャンプ時期がゴールデンウィーク始めということもあり、受付から混雑していました。私は8時40分くらいに並びましたが受付20組目くらいでした。ただし受付混雑には慣れているのか、スタッフさんがテキパキと交通誘導と簡易受付を始めていたので9時20分くらいには受付完了し、キャンプ仲間が待つフリーサイトに移動できました。
初めてなのに和やかな空間、それがグルキャン
どこまでも続く砂浜、青く輝く猪苗代湖、そして遠くに望むは会津磐梯山。美しい光景に目が奪われます。グルキャンメンバーがそろっていたのでご挨拶。「初めまして!」「ようやく会うことができましたね!」と会話に花が咲きました。不思議なものです、一度も会ったことはないのに馴染んでいく、言葉で言い表せない和やかな空間。これがグルキャンの醍醐味です。話の節目にテント設営しますね~と準備を始めます。
初めて会うのに初めてではない、あの独特な雰囲気が好きです
ここをキャンプ地とする!
今回は夫婦&5歳児の3人家族なので、「snowpeakのランドロックM」を張ることにしました。年末に購入したものの張る機会を逃していたので今回初張りです。私はランドロックを所有していたので特に迷いこともなくサクサクと設営していきます。
設営を完了し、「ここをキャンプ地とする!」とこっそり心でつぶやきます。青い湖と青い空、磐梯山を背景に白いテントはよく映えます。
SNSで「ここをキャンプ地とする!」とリアルタイムで宣言したいとこですが、最近は防犯上で良くない行為とされています。心でこっそりつぶやきましょう
いろんなキャンプギアが集う、それがグルキャン
設営を終えたあたりで、お昼ご飯。我が家はチャーハンを作りました。鍋はおやじキャンプ飯で一躍有名なヨコザワテッパンさんの中華鍋(大)です。これも今回のキャンプ初投入ですが、以前の中華鍋より大きくてグルキャン向きの使いやすいサイズでした。
今回のグルキャンスタイルは特に決めたわけではないですが、皆でチェアやテーブルを持ち寄って集合、各々で食事を作りながら囲むスタイルになりました。
昼食を終えると、SUP体験です。フォロワーさんがSUPの道具一式を持参してくれました。テキパキと慣れた様子で組み立てていくのを感心しながら眺めていました。そして希望者を乗せて湖に漕ぎ出します。
穏やかな空と静かに凪いでいる湖面を滑るように走るSUP、とても気持ちよさそうで楽しそうでした。私も一度はまったり揺られながらSUPを楽しんでみたいものです。自分のキャンプだけでは体験できないことを共有できる、これもグルキャンの醍醐味です。
グルキャンって食事とかルールはあるの?
グループキャンプのスタイルは状況によっていろいろです。「個別で食事を済ませ、後ほど集合」したり「食事とお酒はみんな一緒」などパターンは多岐にわたります。初参加で不安な場合は参加するキャンパーさんに聞いてみましょ♪
旨いキャンプ飯を満喫する、それがグルキャン
SUP体験やグループ歓談しているうちに、あっという間に夕食時間です。楽しい時というのは過ぎるのが早いものです。皆で調理に取り掛かり、料理が完成するごとにドンドンとテーブルの上に載せられていきます。
旨い飯を持ち寄ることで、普段のキャンプでは味わえない料理を知る、これもグルキャンの醍醐味のひとつです。私はフォロワーさんからリクエストがあったせんべい汁とイチゴ煮炊き込みご飯(ウニアワビ飯)を用意しました。
お互いに旨い!と笑顔になり話もはずむ。美味しいキャンプ飯もまた良い思い出として残ります。
自分がおすすめする郷土食が旨い!と褒められると嬉しいですよね
新たな焚き火台が欲しくなる、それがグルキャン
お酒もすすみ、ほろ酔い気分になり始めたころ「Wishさん、コレですよコレ!」と見せてくれたのは、私が以前から気になっていた焚き火台でASOBIさんの【IRORI201】です。
コンパクト&軽量でありながら30cm級の薪を乗せてもビクともしないタフさを備えた高スペック焚き火台。私は6台の焚き火台を所有していますが、7代目に欲しいとツイートしていました。
これを憶えていてくれたらしく持参していただきました。実際に手に取り、製品の良さを直に感じ、誘惑に抗えず購入してしまったり、新たな物欲を刺激されるのもグルキャンの醍醐味のひとつと言えるでしょう(笑)
妻も断りづらい空気になるのでお勧めテクニックです( *´艸`)
サプライズバースデーがある、それがグルキャン
そして突然みんなで歌い始めた「ハッピバースデー~♪」誰かの誕生日かな?と私は事態を飲み込めず他人事で聴いていたら、なんと私のサプライズバースデーでした!
この日のために皆さんでサプライズバースデー、準備してくれていました。これはとても嬉しいサプライズ。私もキャンプ歴長いですが初体験でした。誰かの幸せを祝うことで【楽しい】を共有できる、これもまたグルキャンの醍醐味です。
お祝いしていただいた皆様、ありがとうございました!!
笑顔いっぱいで再会を誓う、それがグルキャン
あたりは夕暮れ、この頃には子ども達もすっかり仲良くなり、湖そばでずっと遊んでいます。普段は照れ屋のトーヤですがお友達と遊ぶことに夢中になっていて、見ている私もほっこりとしました。
日が沈み、そろそろ焚き火の時間。ゆらゆら揺れる炎を眺めながら、お互いの近況やキャンプ経験など楽しい会話が絶えず続きます。
子ども達が静かになり始め、就寝時間。お互いに片付けをしてそれぞれのテントに戻りました。そして翌朝、シトシトと雨の降る天神浜オートキャンプ場。
別れを惜しむ雨なのかな?と少し感傷的になりつつ、撤収作業です。チェックアウトは12:00までなので、もっとゆっくりできますが、うちの場合は移動距離が長いため早々に撤収です。
撤収を終え、皆と笑顔で別れの挨拶。またぜひ会いましょう!とありきたりな言葉しか言えなかったけれど、ぜひまた一緒にキャンプがしたいと心から思う素敵なグルキャンでした。去り際に見える、雨の跡が分かるスペース。一泊二日と短い時間の中にたくさん詰まった思い出に後ろ髪を引かれる気持ちを感じながら解散となりました。
まとめ
以上で天神浜オートキャンプ場グルキャンレポは終了です。初めてのキャンプ地、そして次男初の遠征キャンプでした。今回の経験をもとに学んだことをまとめます。
天神浜オートキャンプ場の良かった点、改善点
天神浜オートキャンプ場はロケーション抜群で長時間滞在が可能なキャンプ場でした。SUPや水遊びができる湖畔サイトは暑い時期に涼しく過ごすことができるので、夏のキャンプ地候補としても有力です。
ただし、フリーサイトの場合はトイレなどのサニタリー施設が管理棟周辺にしかないため、テントを設営する場所によっては遠く不便に感じます。特に子ども連れの場合はトイレが遠いのが大きなデメリットと言えるでしょう。環境条件など安易に増設は厳しいかもしれませんがトイレやサニタリー施設は改善してほしいと思いました。
子どもと遠征キャンプする際の注意点
子どもを連れた遠征キャンプにおいて長距離移動は身体に負担が大きいです。特に早朝出発して車で長時間移動すると車酔いなどが要因で体調を崩しやすくなります。そこで前日移動で仮眠休憩するなど長距離移動の際は適度な休憩を挟みましょう。また今回はテント初張りやキャンプギア初使用など、私自身がキャンプを楽しめることを作りつつ、グループキャンプではキャンパーさんたちと楽しい交流、そして子どもと一緒に松ぼっくり拾いをしたり、他の子どもと一緒に探検ごっこなど子どもと遊ぶ時間も積極的に楽しみました。
グループキャンプは大人同士の交流に目が行きがちですが子どもと一緒に楽しむ時間も大切にしましょう。また、子ども同士で遊ばせているうちに、目を離すと事故が起きたりトラブルに巻き込まれる可能性が高くなります。子どもから目を離さず、大人が同伴するようにしましょう。
子どもと遊べる遊具(ボールやフリスビーなど)があると、さらに楽しく遊べますよ
グループキャンプの魅力とは何か
今回のグループキャンプは初めまして!から始まる和やかな空間、新たなアウトドアアクティビティの体験、いろんな料理を堪能し、キャンプギアの購入意欲を刺激されたり、予期しないサプライズバースデーのような素敵なイベントがあったりと、とても素敵な思い出が残りました。
「SNSで出会う」ことはイメージがよくありません。でもお互い共通の趣味である「キャンプ好き」で集まったキャンパーです。自分の生い立ちや環境、立場や年齢を越えて、純粋にキャンプを楽しめる機会が与えられたとも捉えることができます。これこそが新たな価値に出会う機会に恵まれる、グループキャンプ最大の魅力といえるでしょう。またキャンパーさんに聞かれるのが「グループキャンプは疲れませんか?めんどくさくないですか?」という内容です。
グルキャンって疲れる?めんどくさい?
気負いすぎると疲れるしメンドウですね!
これについては多くのグループキャンプを経験してきた私の持論になりますが、疲労や面倒に感じてしまうのは自分自身がグループキャンプに過剰な期待または気負いすぎて、本来のキャンプを楽しむ気持ちを忘れてしまっていることが原因と思われます。周囲に合わせて慣れない作業をしたり、自分のスキルを超えたキャンプスタイルを披露したりと、いつのまにか接待キャンプになってしまい、気づけば疲れだけが残り、次のグループキャンプは億劫に感じてしまうというパターンです。また人と人ですから価値観の違いも出てきます。それらが「グルキャンは疲れる、めんどくさい」ということに繋がっているのだと思います。これについてはグループキャンプも自分のキャンプスタイルを通すことを心がけましょう。ムリに背伸びせずムリに人と合わせず、自分らしく楽しめるキャンプを心がけることで、キャンプを楽しみながらグループキャンプ特有の楽しみを感じることができます。
今まで体験できなかった新しい遊びや新しい感動、またキャンプで知り合った仲間同士の交流、そしてキャンプでしか味わえない自然の恩恵を共有できることなど、グループキャンプでしか味わえない多くの刺激を受けることにより、大人子ども問わず幸せで心が満たされ、大きな成長の糧となります。そしてこれを繰り返し経験することにより、自然観が育まれ、コミュニケーション能力も高くなり、自分も周囲も幸せを実感し、かけがえのない心の財産となります。またファミリーキャンプの場合は家族の絆もさらに強くなるでしょう。ぜひ積極的にグループキャンプに参加することをお勧めします。
最後まで記事を読んでいただきありがとうございました!
楽しいソトイクライフをお過ごしください。
ランキングに参加しています。ポチっと応援お願いします!
コメント